第32回例会では令和7年度 オリエンテーションを実施しました

202501

こんにちは!事務局の田中です。
6月の月例会では、「令和7年度 オリエンテーション」というテーマで、当研究会代表の山上和男さんに、進行いただきました。

1.今回の個人的な感想

2025年度のオリエンテーションは、新入会員歓迎会をきっかけに参加されたオブザーバー2名を含む、11名のメンバーが参加して開催されました。自己紹介と研究会概要・活動方針説明のあとは、中小企業のデジタル化推進における課題、診断士に求められるスキル、今後の研究テーマについて活発な意見交換が行われ、新たな視点を得る貴重な機会となりました。

2.今回の内容について

それでは今回の内容は以下のとおりです。

(1)研究会概要と活動方針

研究会は、令和3年度の調査研究事業を基に、デジタル化支援の「あるべき姿」の実現と発展に貢献することを目的に設立されました。現在は総勢30名のメンバーが所属しています。
主な活動内容は、中小企業に役立つデジタル技術の研究、デジタル化支援プロセスの開発や先進企業見学などとなっています。
令和7年度も引き続き、原則毎月第4火曜日にオンラインで例会を開催し、動画視聴も可能です。オリエンテーションでのディスカッションを踏まえ、実践的な研究活動を目指していきます。

(2)ディスカッション:「デジタル化支援のあるべき姿を語り合う」

小グループに分かれ、以下のテーマについてディスカッションを行った後、一人ずつ自身の考えを発表しました。
1) 中小企業のデジタル化が進まない理由
デジタル化が進まない最大の要因として、経営者のデジタルに対する否定的・懐疑的なマインドが挙げられました。
また、年配社員の慣習固執といった抵抗勢力、IT人材や予算の不足、費用対効果の理解不足、危機感の欠如も要因として指摘されました。
2) デジタル化を支援する私たちに必要なこと
デジタル化支援者には、クライアントに寄り添い、課題解決に最適なデジタルツールを組み合わせ提案できる知識と経験が最も重要であるとされました。
中立的な診断士の立場から、数あるツールの中から事業者にとって最適なものを選択し、費用対効果を明確に伝える能力が求められます。
また、社内に推進リーダーがいない場合は診断士がその役割を担うこと、無料・低価格ツールの幅広い知識、業務への導入プロセスに関するスキルも必要だとの意見が出ました。
3) 研究会で研究すべきこと
研究会で取り組むべきテーマとしては、様々なデジタルツールの比較検証を診断士が客観的で公平な目線で行うことや、具体的な支援・成功事例を通して実践的な知識を共有することなどが提案されました。
その他、メンバー数名でチームを組んで特定のテーマを研究したり、実際に企業を支援するような活動も有効であるとの意見が出ました。

3.まとめ

2025年度オリエンテーションは、ひょうごデジタル経営研究会の今後の方向性を定める上で非常に有意義な機会となりました。中小企業のデジタル化が進まない根本的な理由と、診断士が提供すべき価値を議論することで、研究会の活動方針がより明確になったと感じます。

今後は、会員からの多岐にわたる希望テーマを踏まえ、実践的なツールの比較研究や具体的な支援事例の蓄積・共有、そして可能な場合は企業と連携した実証実験を通じて、中小企業のデジタル化支援力を一層高めていければと考えています。