第26回例会では、生成AIを使ったビジネスモデルを考えるワークを実施しました
皆さま、こんにちは。研究会事務局の西本です。
10月の月例会では「生成AIをマネタイズしようワークショップ!」というタイトルで、尾形広報のアテンドの元、生成AI活用のビジネス化についてワークショップ形式で実施いただきました。
1.今回の個人的な感想
今回は、研究会として初めて全員参加型のワークショップ形式で実施されました。生成AIの活用について、単なる学習だけでなく、実際のビジネス化を見据えた議論ができた点が非常に有意義でした。特に、尾形広報から共有いただいた実例(音声入力による営業報告の自動化や、マーケティング提案書の作成支援など)は、具体的で説得力があり、参加者の多くが「自分にもできるそう」と感じられた後に、実際にみんなで組み立ててみる体験はとてもよかったと思いました。
2.今回の内容について
それでは今回の内容は以下のとおりです。
(1)教えてもらったこと
今回は、尾形広報より実際のビジネス事例として、営業報告の自動化やマーケティング提案支援についてご紹介いただきました。その後、参加者が2チームに分かれてビジネスモデル構築のワークショップを実施。1チーム目はAIによる業務フローの可視化ツールを提案し、2チーム目は製造業に特化した生成AI活用支援からコミュニティ運営までの展開ステップを検討。リアルでの参加者は「発表する」とのゴールを見据え、アイデアを絞り出しながら進めることで、自身の考えを整理できる機会となりました。
(2)企業が得られるメリット
我々支援側が生成AIを活用した商品・サービスを体系化するができれば、企業が生成AIを味方につけるための選択肢が増えることとなります。例えば、営業報告の自動化パッケージでは、30万円という具体的な価格設定と、明確な効果(工数削減、営業力向上)を提示できるアイデアが出来ました。また製造業へのAI支援については、①youtubeからの集客→②課題解決別の生成AI活用事例セミナー→③個別相談&導入支援→④製造業に特化した生成AIコミュニティの運営と、我々提供側のボキャブラリーを増やしながら、同時に企業側と関係性の維持と強化を進めていく、両者の現実的な成長シナリオまで描いた提案がなされたことは特筆すべき成果だと思いました。
(3)支援にあたっての課題
支援にあたっては、いくつかの課題も明らかになりました。生成AIの回答の安定性への懸念や、サービスのパッケージ化の難しさ。また、単発の支援で終わらせないために顧客との長期的な関係構築が必要であり、診断士としての専門性とAI活用をいかに効果的に組み合わせるかという点も重要な課題となっています。
(4)中小企業診断士が支援できること
中小企業診断士がやろうと思えば、生成AIを活用した業務改善提案から導入支援、フォローアップまで一貫したサポートを提供することができます。特に業界特化型の活用方法の提案や、コミュニティ運営を通じた継続的支援、顧問契約ベースでの段階的な改善支援など、診断士ならではの専門性を活かした事業展開が可能です。
3.まとめ
今回の例会では、生成AIの活用について、具体的なビジネスモデルを参加者全員で考えるという新しい試みが行われました。既に複数の実績を持つ会員の存在や、具体的な価格設定を含めた議論ができたことは、参加者にとって大きな刺激となりました。
生成AIは日進月歩で進化しており、我々診断士にとって、自身の専門性と組み合わせた新たなビジネスチャンスとなる可能性を秘めています。ただし、単なるAIツールの導入支援ではなく、企業の本質的な課題解決につなげていく視点が重要であることも再確認されました。
ひょうごデジタル経営研究会では、引き続き、最新のデジタルツールやAIツールの学習と、それらを用いた中小企業の経営支援の実践を継続して参ります。
興味がある方はぜひ、オブザーバー参加をお申込みくださいませ。